最近では東京医科大学の不正ばかりが取り上げられるが、元医学部受験生からすると何を今更?という感じだ。
女性差別に関してはあれほど露骨にしてるというのは周知の事実ではなかったが、医学部受験性にとって多浪や高齢、出身地で差別されることは常識である。
はっきりいって、医学部受験では面接という名のもとに国公立私立問わずに差別が横行している。
浪人差別、再受験差別、女性差別、出身地差別なんでもござらい。
実際に聞いた話もあるし、噂として有名な話もある。
今回はそんな医学部の受験生差別の話をする。
受験校選びの参考にもなるかもしれない。
↓以前書いた裏口入学と女子差別に関する記事。
なぜ差別が起こるのか?
これはひとえに、自大学の卒業生=自大学の戦力になるからに他ならない。
どの医学部、医大も自大出身の教授を輩出しようと躍起になっている。特に新設医大でその傾向が強い。
実はスポーツ選手のように、研究職も年齢が重視される。
30代後半~50代前半までが研究者として一番脂の乗った時期である。
そのため、卒業後に研究者になっても既に高齢である再受験生は敬遠される。(小説、白い巨塔でも教授戦において年齢で弾かれる教授候補がいる。)
若くても、女子だとアカデミックの分野に進む割合が非常に低いので敬遠される。
また、一般論として多浪、再受験生、女医は現役で進学した男性医師より勤務年数が短いので、自大学の陣地を維持したい医局にとっては死活問題である。
現役の男子を取るのが医学部及び、病院の運営では一番効率がいいのだ。
さらに、多浪の受験生は入学後も留年を繰り返すことも多く、国試合格率を上げたい大学側にとっては入学段階で多浪を落とすのが一番楽なのである。
どのように排除するか
1番簡単なのは面接を点数化することである。気に食わない受験生には答えにくい嫌な質問をして、対応が悪いとして点数を低くつける。
↑このような嫌がらせのような面接も多々ある。
また、面接を点数化しない医学部でも、面接で一発不合格を食らう場合がある。
この場合は学科試験で合格点を超えていても落とされる。
従来は面接を点数化している所を避けるのが面接落ち回避の定石であったが、最近では面接を点数化しない大学の面接一発落ちも増えている。
以下例を解説していく。
総論
さて、残念ながら医学部には受験生に対して寛容な大学と不寛容な大学が存在する。
これはあるサイトに張られている再受験生に対する大学別の寛容度の表である。
左に行くほど寛容で、右に行くほど差別が厳しくなっている。
再受験生に厳しいということは、他の多浪、女子などにも厳しいということを示す。
実際に面接落ちした例
私大の場合は成績を開示する義務がない所も多いために、証拠を掴むのが難しい。(それ故東京医科大学は不正入試を続けてこれた。)
一方で国公立大学は入試結果を開示しなけらばならないことが多いために、公式の書類として面接落ちがわかる。
実際に面接落ちした例を見てみよう。
宮崎大学による面接落ち
センター失敗しても地方医はやめとけ!!経験から、特に超進学校出身者は高校のレッテルで評価はかなり厳しくなると思われ pic.twitter.com/yQzPtus5Rm
— 面接落ち (@1920x_40) December 4, 2016
配点と受験生の定員、及び九州南部と本人のTwitterにあることから宮崎大学であることがわかる。
合格最低点1068点に対し、この方は1108点を取っているにも関わらず不合格。
この方はなんと一浪時に差別を受けている。
[追記]
— 面接落ち (@1920x_40) December 7, 2016
極めて遺憾なのは一浪という年齢を理由にできない中でやられたということ
多浪でも女性でも再受験でもない一般の受験生が、県外受験生というだけで差別されて落ちるのが医学部受験の現状だ。
憲法で保証された法の下の平等はどこに行ったのか。信じがたいケースはまだまだ続く。
群馬大学による面接落ち
群馬大学は56歳の女性が合格者平均点を10点も上回っているのに不合格にされたとして訴訟を起こされている筋金入りの差別大学である。(先程の表でも一番厳しい部類に入っている)
徳島大学による面接落ち
徳島大学の成績開示が届いた。
— ひろ (@hal_earth) June 14, 2015
もっとギリギリのとこかと思ってたら、まさかこんなにもあからさまだとは。
これがお前らのやり方かぁ〜!
ってね。 pic.twitter.com/OBdUuFL3zh
@hal_earth こんにちは。
— カルピスさん🇧🇹 (@elegant_8000) June 22, 2015
私も昨年(当時29歳)徳大を受験し、最低点+68点で面接Dでした。
今年他大学に合格し、現在は同じ1年生です。
徳大の知り合いから、昨年は点数如何に関わらず再受験生を15人で切り上げたと聞いています。
真偽は定かではありませんがご参考までに…。
不幸中の幸いで、この方は大阪医科大学に入学されたそうだ。
滋賀医科大学による面接落ち
面接落ち注意。 pic.twitter.com/uVhp5irvy1
— ケニア@再受験生 (@kennyke95263346) April 29, 2016
配点と最低点より、滋賀医科大学ということがわかる。
滋賀医科大学は再受験に寛容な大学として有名(先程の表を参照のこと)だったが、その滋賀医科大学すら差別をしていた。
群馬大学における面接落ち
国公立医学部、面接落ちでしたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
— あるく (@trymedicalrk) June 2, 2018
なにわろてんねん死にそう pic.twitter.com/uLvZe1As9U
恐るべきことに、面接落ちをさせるような大学の中には差別に寛容とされてる大学が含まれているということだ。具体的には滋賀医科大学と奈良県立医科大学。
つまり、全ての医学部が何らかの差別を行っている可能性すらあるということである。
千葉大学による面接落ち
この方は合格最低点1014点に対して1039点をとっているにもかかわらず不合格。
更にいうと、前年度の新潟大学でも面接落ちになっている。
以上のケースは大学側が出してる公式の書類で確実に面接落ちが確定しているものだけを挙げた。
発覚していないだけでこれらはほんの氷山の一角なのだろう。
対策
これはひとえにそのような大学を避けるしかない。訴訟しても、Twitterで不正を訴えても無駄だ。
なぜなら、いくら自分が不正を受けて落ちたとしても、結局受験期間が1年伸びるのは自分だからだ。
悔しい気持ちもわかる。非常にわかる。
だが、ここはこらえてもっと賢明な選択をしよう。幸いなことに、すべての大学が差別をするわけではない。
大学選びによってそれらを回避することは十分可能だ。情報収集は入念にしておこう。
まとめ
このような差別を行う大学はどれだけ偏差値が高かろうが三流大学としか言いようがない。いや、三流大学ですらない。
国公立の前期入試はどれか一つしか受けれないのだから、学力以外で判断するなら募集要項に堂々と書けと言いたい。それで人生が狂った受験生が何人いるか考えるだけでめまいがしてくる。
不合格にされても受験生は泣き寝入りするしかない。訴訟を起こしても財力と権威がある大学に勝てることもない。(先述の群馬大学のケースも受験生側が敗訴している)
文部科学省は東京医科大学以外のこうした差別、不当入試の実態を暴いてもらいたい。