暇な医学生の戯言

医学生が、医学部事情から男女関係まで様々なテーマについて語るブログ

医学生が医学部の裏口入学について調べたらいろいろ衝撃的だった

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文部科学省の職員が東京医科大学に便宜を図り、その見返りとして東京医科大学が職員の子息を医学部に裏口入学させたという衝撃的なニュースが出た。

続報によると、東京医科大学では裏口入学が常習化しておりさらなる波紋を呼びそうだ。

 

昨今は全く聞くことがなくなっていた「裏口入学」。

 

 

今回は医学生目線で、医学部の裏口入学を紐解いていく。

※前半は裏口入学の説明なので、飛ばしても構いません。後半に衝撃的な事実があります。

 

なぜ裏口入学が起こるのか?

医師国家試験を管理する厚生労働省とは異なり、大学の入試は文部科学省の範疇にある。

文部科学省は大学の自主性を重んじているため、基本的に大学の入学試験を大学に一任している。

なぜなら日本国憲法に学問の自由を規定する条文があり、教育機関に文部科学省が干渉するのは学問の自由に反すると考えられているからだ。 

 

そのため、大学が好きに入試形態を決めることができ、とりわけ私立大学は外部のチェック機構が働かないために、裏口入学が起こる。

 

また、裏口入学をするのは政治家や開業医、大学関係者など、金やコネはあるが子息に学力をつけられなかった家庭が多い。

「このまま子供を大学に行かせても、大した大学に行けず就職先もろくなところにならない・・・。それなら手に職がつく医学部に入れとこう!」となるわけだ。

開業医の場合、子供に継がせることで学費+裏口入学費用を1~2年でペイできることも稀ではない。高い寄付金と学費を出してもおつりがくる。

 

大学側は寄付金がもらえ、親は自分の子供を医学部にいれるというWin-Winの関係が成り立っているため、バレることなく成立してきた。

 

実は医師国家試験は合格率90%程度の試験で、周囲と同じことをしていれば落ちることはない。

進級さえしてしまえば、そこまで苦労することなく医師免許を取得できるのだ。

 

 

www.himadr.com

 

国立、公立の場合

基本的に国公立の医学部で裏口入学が起こるということは無い。

センター試験という第三者機関の採点はいじることが出来ないし、二次試験も各教授が厳正に作っており、職員と教員でチェックする機構が備わっているからだ。

 

さらに国公立の医学部の職員は、公務員の身分なので、金銭などと引き換えて便宜を図ると収賄罪になりうる。

今回の文部科学省の職員は受託収賄という罪で逮捕された。

 

しかし、公立の医学部で裏口入学が明らかになったことが1度だけある。

奈良県立医科大学において1977年に発覚したものだ。

昭和33年(1953年)から43年(1963年)の10年間にかけて寄付金を払う学生を優先的に入学させていたというものだ。

元教官、県幹部の子弟なら成績が悪くても入れていたというから驚きだ。

詳しい記事は以下のサイトに。

奈良県立医大事件 - クール・スーサン(音楽 芸術 医学 人生 歴史)

http://www.geocities.jp/mugichagoku/kokuritsuura.html

私立の場合

残念ながら私立大学の場合、一部の大学の間で裏口入学が横行していた。

 

特に付属病院の経営状況がよくない大学にとっては、寄付金や学生の親のコネを利用せざるを得ない状況に追い込まれていたのだ。

※そういった大学は現在学生を留年をさせることによって学費を稼いでいる。

 

帝京大学は2002年に裏口入学がばれ、文部科学省の逆鱗に触れた。

そのため補助金の減額を余儀なくされ、最近まで6年間で5000万近いとんでもない額の学費を必要となっていた。

帝京大に補助金不交付/寄付問題の報告に納得せず/宮路前厚労副大臣、口利きも調査へ/文科省が方針

 

裏口入学にも色々なタイプが有り、一次試験を受かった後の二次試験(面接)でゲタを履かせるタイプ、試験問題を予め伝えておくタイプ、一次試験自体にゲタを履かせるタイプなどなど。

試験問題の漏洩タイプは日本大学や日本医科大学で明らかになった。

医学部入試漏えい疑惑、元塾生や父母の証言続々 [読売新聞] あっしら

 

その他にも、数学の超複雑な難問の答えが1だったこともあったとか。(当然、その答えを予め知ってる受験生が1と書くため)

最近では二次試験(面接や小論文)では点数を足してあげるが、一次試験が通らないと問答無用で不合格というパターンが主流と聞いていたので今回の東京医科大学の件は驚きであった。

 

Twitterで聞いてみた

さてここからが本題。

 

今回はTwitterで私立医学部の裏口入学についての情報を募集してみたところ、複数名から情報提供してもらうことができた。

 

本人の許可をとったのでここに掲載する。(匿名希望の人は隠している)

 東京医科大学による2000万円での裏口入学

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補欠枠を売る

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医学部専門予備校による裏口斡旋

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 医学部教授が講演会でコネ入試を認める

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東京医科大学教授が受験生と会食&合格を約束

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国公立で行われているとの情報も

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他の私大医学生からは怒りの声

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医学生ツイッタラーからも知ってたの声

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※ネットの情報なので真偽は不明ですが、医学部生からの直接情報も含まれます。

※大学名は伏せさせていただきます。(東京医科大学に関しては、裏口入学が事実として公表されたので伏せ字にはしません。)

 

まとめるとこんな感じ 

・一部の私立医学部専門予備校では裏口入学を斡旋してる

・東京医科大学は今回以外も裏口入学を行っている可能性が高い

・公募推薦は裏口の温床

 

 

火のないところに煙は立たないというが、ここまで来ると逆にすごいなと感心してしまった。伏せ字にした大学には、東京医科大学以外も含まれている。

今回の調査で衝撃的だったのは、医学部専門予備校の一部が医学部と直接コネがあり医学部予備校経由で裏口を斡旋されるというもの。

私立医学部専門予備校は年間の学費が400万を超える所もあり(駿台、河合塾は60-80万程度)、なぜこんなに高額なのかと以前から疑問に思っていたが医学部とのコネがあるとは思いもしなかった。

受験生を導くはずの予備校が裏口に加担していたとしたら世も末だ。

終わりに

日本の大学は入るのが難しく卒業するのは簡単というのが有名であったが、こと医学部に関しては全く当てはまらない。

以前の記事で紹介したように、医学部によっては学年の2~3割が毎年のように留年するような所もあるし、そういった所に入学しても卒業できずに放校になるのがオチだ。

 

 ↓厳しい医学部を選ぶと放校になることも

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なぜ医学部の裏口入学が許されないか?

 

それは医師数をコントロールするために国立、公立、私立全医学部の定員の合計が決まっており、裏口入学をした学生のために他の大学の医学部の人まで被害が及ぶからである。

裏口を行う私立大学の医学部があることによって、国公立の医学部の定員が抑えられていることもあるのでそんな不正は断じて許してはいけないだろう。

 

これを許してしまったら経済的に恵まれない人が医師になる権利を奪われることになる。

しかし現状では既にアメリカのように金銭的な面で医学部に行けないという人が少なからず出ている。

 

そして何より真面目に勉強している受験生が一番可哀想だ。大学受験は、公平に自分の実力だけで人生を切り開ける最後のチャンスと言っても過言ではないのだから。

 

※便宜上、私立医学部とくくりましたが、一部の私立がやっているだけです。

 裏口入学はまともな入試を行っている私立にも迷惑をかけます。