他業種と同様に医学部、医学生、医者の世界には様々な業界用語が存在します。
今回はそんな業界用語を紹介していきたいと思います。
業界用語一覧
ハイパー:上を意味する接頭語。転じて忙しい、激務の意味。類義語はブラック。
使用例「あそこはハイパー病院だからやめておけ」
ハイポ:下を意味する接頭語。転じて暇、楽の意味。類義語はホワイト。マイナー科は比較的ハイポとされる。
使用例「ハイポ最高ぅ」
部活:医学部にはサークルがないことが多く、ほとんどが部活。中には上級生の許可がないと休めないところもあるらしい。闇。チームスポーツほどブラック。
使用例「部活やめたい・・・」
東医体、西医体:東日本、西日本でそれぞれ行われる医学部の部活の大会。夏休みに開催される。東医体の優勝校と西医体の優勝校が戦う全医体というのもある。
使用例「東医体めんどくせえ」
東医体ヘアー:東医体に合わせて髪を金、緑、赤などに染める風習。西医体ヘアーも同義。
使用例「東医体ヘアーだぜ!ウェイw」
本試:医学部の定期試験における一回目。これに不合格だと再試になる。「本試は模試」という強者も。
使用例「本試は模試でしょ」
再試:本試に落ちた人が受ける試験。これに落ちると落胆=留年となる。優しい医学部だと再々々々々試とかまでしてくれるらしい。前前前世も真っ青。ちなみに私立医だと一科目5000円くらい取られるところもある。本試を受けれない人のためのものは追試という。
使用例「やべえ再試4つかかってる」
留年:医学部の闇。正式名称は原級留置という。留年のリスクファクターとして、ぼっち、メンヘラ、多浪などがある。留年を繰り返すと放校にされる。
使用例「留年したから親に土下座しなくちゃ・・・」
放校:文字通り大学から放り出される強制退学のこと。やばい医学部は6年でも平気で放校にされる。同一学年で2~3回留年するとOUTな場合が多い。
仮進級:一科目を落としても進級できる制度。少数の大学が採用している。
単位制:科目を落とした翌年に、落とした単位だけを取ればいい制度。対義語は学年制。
学年制:一科目落とすと翌年は、落とした単位だけでなく全ての単位を再履修しなくてはいけない制度。ブラックな医学部で採用されている。
プシ:精神科のこと。
プシコ:精神科から転じて、ヤバいやつを指す。多分使ってはいけない言葉。
ギネ:産婦人科のこと。
ウロ:泌尿器科のこと。
メジャー:メジャー科のこと。循環器、呼吸器、消化器など。
マイナー:マイナー科のこと。皮膚科、眼科、麻酔科など。
CBT:4年次に行われる全医学部で受験する共通試験。これに通らないと進級できない。合格ラインは大学によって異なる。ちなみに自治医科大学は3年で受けるらしい。
OSCE:4年次に行われる全医学部で受験する共通実習試験。これに落ちるのは相当やばいとか。
国試:医師国家試験。合格率90%なので、楽な試験といえるがそれを部外者に指摘されると医学生は激怒する。
MEC:医師国家試験の予備校。名物講師Dr孝四郎を擁する。イメージとしては河合塾。
TECOM:医師国家試験の予備校。Dr三苫を要する。最近落ち目。イメージとしては駿台。
medu4:医師国家試験の予備校。Mecから独立したDr穂澄を擁する。イメージとしては東進。
mtm:TECOM講師のDr三苫のこと。みとまからmtmに。
ksr :MEC講師のDr孝四郎のこと。こうしろうからksrに。信者が多いことで有名。
使用例「ksrは神だ」
hzm:medu4講師のDr穂澄のこと。ほずみからhzmに。ちなみに東京大学医学部卒。
茄子:看護師のこと。看護師→ナース→ナス→茄子。なおこれをTwitterで使うのは禁忌らしい。
禁忌:それを行うと患者を死なせる可能性があるので絶対にやってはいけない行為。医師国家試験では禁忌選択肢を3つ以上選ぶと自動的に不合格になる。転じてタブー、やってはいけないことの意味。
基礎:解剖学、生理学、組織学、発生学など、医学の根幹をなす学問。基礎の教員は厳しい人が多く、留年する可能性が高い。1~3年で勉強する。
臨床:循環器、呼吸器などいわゆる一般の人が想像する医学のこと。3~4年で勉強する。臨床の教員は優しい人が多いと言われる。
研修医:卒業後1~2年までの期間の医師。昔は薄給だったが、今ではそこそこ給料がもらえる。レジデントともいう。
初期研修:卒業後1~2年までの期間の研修のこと。
後期研修:卒後3年以降の研修のこと。後期研修医のことはシニアレジデントという。
旧帝:旧帝国大学のこと。北海道大、東北大、東京大、名古屋大、大阪大、京都大、九州大。
旧六:旧六医専のこと。千葉大、新潟大、金沢大、岡山大、長崎大、熊本大。京都府立医科大も同じ括りにされることが多い。
鉄門:天下の東京大学医学部のこと。鉄緑会の鉄は鉄門の鉄から来ている。
三四会:慶應義塾大学医学部の同窓会のこと。三田会が有名だが、医学部だと三四会と呼ばれる。
ポリクリ:5年次から始まる病院実習のこと。クリクラ、BSLとも。「ポ」、「ポリクソ」などと呼ばれる。
学生さんは帰っていいよ:ポリクリ中に学生を返してくれる優しい教員から発される言葉。神の言葉ともいう。
先生:上下関係なく使える便利な言葉。目上か年下かわからなくてもとりあえず先生を付けておけばなんとかなる。教員も学生のことを先生と呼ぶ。
勤務医:病院に勤める医師。ブラックな環境が度々話題になる。
開業医:クリニックなどで診療してる医師。一般の人が一番触れあうのは開業医。個人事業主なので収入は青天井。
QOL:Quality of Lifeの略。がんを治療するだけではなく、患者の生活の質も考えようという考えから生まれた。転じて生活の質を表す言葉に。
QOML:Quality of My Lifeの略。患者だけでなく、医療従事者にも生活の質を保証すべきだという考え方。QOML派はマイナーやハイポにすすむ。
事務:大学事務。どこの大学事務の無能ということで有名。
エビデンス:臨床医の経験だけではなく、きちんとデータや統計処理に基づいたエビデンスのある医療をしようという考え方から生まれた。エビデンスを連呼する人はちょっとあれな人が多い。
リスクファクター:危険因子。肺癌のリスクファクターは喫煙といった使い方をする。転じて留年のリスクファクターなどと病気以外にも使われている。
おわりに
いかがだったでしょうか。
Tinderでマッチした医学生にこの話題を振れば、ニセの医学生かすぐに分かるのでよかったらどうぞ。