暇な医者の戯言

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炎上例から学ぶ医療従事者がSNSをやることの危険性

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今回は医療従事者(医者、歯科医、薬剤師、看護師、技師、その他コメディカル)がSNSをやることの危険性、リスクについて語ろうと思う。

 

さて、医者及び医学生がSNS投稿をする際の絶対のルールがある。

それは

 

患者を批判しないこと

 

もうこれだけだ。

逆にこのルールを破らなければ、炎上することなくSNSを続けていける。

今回は炎上したある産婦人科医を例に見ていくことにしよう。

その産婦人科医とは、ばくちゃん@泥のように眠る(@sanfujinka_baku)という方。

妊婦の救急車利用を批判し、各方面から叩かれアカウントを削除してブログも消した。

なぜこのようなことが起こったのか?

以下解説していく。

医療従事者は叩かれやすい

基本的に医療従事者は叩かれやすい職業だ。

というのも、税金で給料をもらっている(ように見える)こと、高収入なこと、横柄な医者が結構いること

 

これらのことがあって医療従事者には大変厳しい目が向けられている。

ここらへんは官僚や公務員叩きと共通するところだと思われる。

 

更に医者は一般人からは、真面目で倫理観にあふれていると思われているらしい。(医学部に在籍すればすぐにそんな幻想は吹き飛ぶのだが…)

その真面目君とのギャップも、叩きを加速させる要因になる。

 

医者が看護師を叩いたり、看護師が医者を叩くときもある。

しかしこれはあくまで医療従事者の話、つまり身内同士の話なのでそこまで問題にはならない。プロレスのようなものだ。

※しかしこれも度が過ぎると、炎上の原因になる。やられたらやり返されるので日記にでも書いておこう。

しかし患者を叩きの対象にすると一気に話が変わってくる。

 

患者にへりくだる必要もないと思うが、偉そうにするのは絶対に禁忌。

ばくちゃんはこのルールを分かっていなかった。

 

医療従事者側の話は世間では受け入れられない。こちらはせいぜい数百万人のマイノリティーだが、患者は日本国民全員だからだ。

 

さらに、彼の場合はもう一つ大きな過ちを犯した。

女性叩き(と見られる行為)をやってしまったことである。

 

杉田水脈議員の叩きを見ればわかるように、マイノリティーや弱者が普段から受けている抑圧はとてつもない。

それと共に、団結して反撃してくる力も物凄い。

 

患者叩き×女性叩き×偉そう

と炎上がどんどん増していくような図式になってしまったのだ。

医学知識マウント警察がくる

みんなに有益だと思って、医学知識をつぶやくのもあまりおすすめはしない。

というのも、医学知識なんて自分の専門分野を外れればド素人みたいなもんだし、教科書に間違った知識が載っているほどUp to Dateな学問だからだ。

さらに困ったことに、こういった知識をつぶやくと「それは間違っている!」と聞いてもいないのに医学知識でマウンティングをとってくる輩が来る。

いちいち反論するのも面倒だし、自分と相手のどちらが合っているかなんかは神のみぞ知る話なのでそんなことで時間を浪費してはいけない。

 

ばくちゃんが言った「正常妊娠、分娩は病気ではない。」というのはごもっともな話なのだが、妊婦さんからすればそんなことは知ったこっちゃないしどうでもいい。

普段から医療に従事しているものと一般人との医学知識、病気への認識はとてつもない隔たりがある。

それを理解せずに安易につぶやくと大変なことになる。

 

そのため、自分も医学知識をつぶやくことはない。

医学生が知ってる知識なんかGoogleで検索すれば出てくるほどの知識でしかないからだ。

 

世界が狭い

 

www.himadr.com

 

上の記事にも書いたが、炎上した時には現実での被害を受ける可能性も高くなる。

特に医療従事者は病院のHPなどに名前が載っている場合も多く、あっという間に勤務先までわかってしまう。

医療業界は村社会であるので、再就職する際もいろいろ面倒なことになりかねない。

触らぬ神に祟りなし。いっときの自己顕示欲で人生を棒に振るのは辞めておこう。

まとめ

・患者は叩くな

・医学知識はしまっておけ

・個人がわかっても大丈夫なつぶやきをしろ