暇な医者の戯言

医者が、医学部事情から男女関係まで様々なテーマについて語るブログ Twitterフォロワー10000人突破

中学受験経験者が語る!中学受験のメリットデメリット3つ

昨今の中学受験ブームは止む気配がない。東京の港区などの一部の区では中学受験率が40%を超えるところもある。なぜ中学受験が人気なのか?経験者として中学受験の現状を語ってみたい。

 

中学受験のメリット

中学受験のメリットは以下の3つだと思う

1中高時代に有益な人脈を人間関係を築ける

2高校受験に煩わされることなく大学受験などに集中できる

3教員の質が比較的マシ

1中高時代に有益な人脈を人間関係を築ける

中学受験の大きなメリットとして、有益な人脈を築けることが挙げられる。

一定水準以上の中高一貫校に通っていれば、同級生が東大、京大、医学部などに行く場合が多いし、その後弁護士、医師、官僚、一流商事等の社会の中枢を担う人材になる。

そのような人材と中高時代に関われるのはアドバンテージになるし、社会人になってからも有益になる。官僚の世界では東大卒が当たり前で、高校の学閥が存在するという信じがたい話も聞く。中高時代の絆は何者にも代えがたいのだ

また東大や医学部に進学した際に、先輩が大勢いるので様々な情報やコネを手に入れることができるというメリットもある。

具体的には楽な一般教養の情報から、就職先まで、ありとあらゆる情報が手に入る。ネット社会の現代でもこれらはネットには決して載っていない。

良くも悪くも、大学入学時に周りに知り合いが多いので人間関係に右往左往させられることなく中高時代の延長のような感覚で進学できるのだ。

2高校受験に煩わされることなく大学受験などに集中できる

多くの人が勘違いしているが、有名中高一貫校の授業はしょうもない。多くの高校は教科書すら使わないし、オリジナルのカリキュラムやテキストを用いて授業をしている。

その授業も教師の個人的な趣味嗜好が反映されることが多く、受験勉強に向いてるとは到底いい難い。

中高一貫校の生徒が東大や医学部に入るのは、塾や予備校のおかげであって断じて高校のおかげではない。高校の同級生に触発されて、勉強するということはあるかもしれないが、高校の授業が良質だから合格実績がいいわけではないのだ。

また、中学受験をする大きなメリットとして、鉄緑会に入ることができるということがある。鉄緑会は知る人ぞ知る東大進学塾で、原則として中高一貫校の生徒しか入ることができない。日本最難関の東大理三に至っては鉄緑会出身者が60%の占有率というエリート塾だ。

この塾に入るには、筆記テスト以外に中1の4月の段階なら指定校制度という開成筑駒桜蔭などの一流進学校の生徒なら無試験で入れるという制度がある。高校受験に煩わされないため、中高の6年間で大学受験に向けた勉強ができるのだ。

また、勉強以外にも様々な活動に専念できる。高校受験にとらわれないため6年間部活に専念することもできるし、中学から硬式テニスをしたりできることも大きなメリットだろう。※公立中は軟式テニスがほとんど

 

3教員の質が比較的マシ

自分は中学受験を経験しているため公立小までしか体験がないが、公立の教師は質は非常に劣悪であった。教員の好みで成績をつけるのは当たり前、小学生相手にろくな指導もできないような人間ばかりであった。

一方で、中高一貫校の教師の多くは難関大学卒で自身もペーパー試験で通ってきた人が多いので、成績の付け方などは公平であった。更にいじめ等の問題に関しても教育委員会に縛られないため、自由な裁量ができて隠蔽するといったことは少ない。

謹慎や停学や退学などの措置を自由に講じることができるため、教員に指導力が与えられており学校が荒れるといったことは少ない。

余談ではあるが、中学受験は高校受験で入りにくい高校に偏差値的に比較的容易に入れるという利点もある。

具体的には、青山学院の場合
中学受験の偏差値 54(日能研)
高校受験の偏差値 72
と中学から高校で偏差値が18も上がってしまっている。

 

中学受験は親が9割

中学受験は親が9割

 

中学受験のデメリット

逆に中学受験のデメリットもある

1男子校、女子校が多い

2地元に根付かない

3小学校時代が勉強漬け

1男子校、女子校が多い

開成灘麻布駒東筑駒、桜蔭女子学院雙葉などなど、超進学校と呼ばれる中高は男子校、女子校ばかりだ。

中高の時に同性だけの環境に幽閉されると、歪んだ異性観を持ちやすい。大学デビューやたちの悪いヤリチンなどの多くは男子校出身者の場合が多いし、所属するコミュニティで恋人を作るというスキルが著しく減少してしまう。

青春映画の全てに全く共感できない、Twitterやインスタで共学の楽しそうな学生生活を見て悶々とするといったようなダークサイドに陥りやすいので注意が必要だ。

2地元に根付かない

中学受験経験者の多くが地元に根付くことがない。多くは電車通学をするため、地元の友人とは中学入学後から関わりがなくなる。

成人式も中学単位で固まるため、中学受験経験者は成人式に出ない場合も多い。最近はTwitterやFacebookなどによって、それらの側面が薄れてきているのかもしれないが、それでも地元に根付きにくいことは確かだ。

3小学校時代が勉強漬け

良くも悪くも中学受験はそれなりに難関なので、ある程度小学校生活を犠牲にしないと難関中学に合格することはできない。

が、経験者からすると小学校なんかより塾の教師や同級生の方が遥かに知的で会話をしていても面白いので、それほどデメリットに感じなかった。小学校の友人より、塾の友人のほうが共通の目的や経験をしているので話が合うし仲良くなりやすい。
医学部に進学した今でも、中学受験の時の知識や経験は役に立つことがあるし人生の大きなターニングポイントとして今でも記憶に残っている。

「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方

「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方